40代からのカブライフ

40代から乗り始めたスーパーカブや日々の日常について綴っています。

ハイカム導入後の「バルブタペット調整」:静かで速いエンジンを作るコツ

ハイカムに交換した後、エンジンから「カチカチカチ…」と大きな音がしていませんか?それは「タペットクリアランス(隙間)」の調整が必要なサインかもしれません。

ハイカムを組み込んだ後の「バルブタペット調整」は、エンジンの寿命と性能を左右する非常に重要な仕上げ作業です。ここをきっちり行うことで、ボアアップエンジンのポテンシャルを100%引き出し、心地よいエンジン音を実現できます。

1. なぜ「隙間」が必要なのか?(熱膨張のヒミツ)

エンジンが動くと、金属であるバルブは非常に熱くなり、わずかに「伸び」ます。 もし隙間がゼロだと、伸びたバルブが押しっぱなしの状態になり、蓋(バルブ)が完全に閉まらなくなります。これを「バルブが突く」と言い、圧縮漏れを起こしてパワーダウンやエンジン故障の原因になります。

逆に隙間が広すぎると、金属同士が激しくぶつかり、「カチカチ」という異音(タペット音)が発生し、部品を傷めてしまいます。

2. 調整の鉄則:「冷間時」と「圧縮上死点」

調整を行う上で絶対に守らなければならないルールが2つあります。

  • エンジンが冷えている時に行う: 金属が伸びていない状態で測るのが基本です。

  • 「圧縮上死点」を出す: ピストンが一番上にあり、吸気・排気の両方のバルブが完全に閉まっている位置で調整します。フライホイールの「Tマーク」を合わせる、おなじみの作業ですね。

3. カブ(75cc/ハイカム車)の調整目安

メーカーやカムの仕様によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • 吸気側(IN):0.05mm

  • 排気側(EX):0.05mm (※ボアアップ及びハイカムの説明書に指定がある場合は、そちらを優先してください)

4. 職人技「シックネスゲージ」の感触

0.05mmという薄さを測るには「シックネスゲージ」を使います。 調整のコツは、ゲージを差し込んで動かした時に、**「羊羹(ようかん)を切るような、ヌルッとした軽い抵抗感」**がある状態にすることです。

  • スカスカなら「広すぎ」

  • 動かないなら「狭すぎ」

  • 絶妙な抵抗があれば「合格」です。

5. 調整後のチェック

調整が終わったら、手でクランクを数回回して、もう一度「Tマーク(上死点)」を合わせて隙間を確認してください。一度締めても微妙にズレることがあるので、この「二度手間」がエンジンの完成度を上げます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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